童謡唱歌に学ぶ [248回 H28/4/28]
講師:佐山 哲郎 師 
講師プロフィール:浄土宗西念寺住職
作家、俳人。エディター、ライターとして多くの雑誌、単行本マンガ原作に関わる。
スタジオジブリの映画『ココリコ坂から』の原作者。句誌『月天』同人代表もつとめる。

明治の初めアメリカに留学した伊沢修二という人物が、帰国の船の中で聴いた賛美歌に感動し、そのとき見せてもらった五線譜によって、日本に西洋の音楽が伝わることとなった。-------------
<講演録>
 佐山と申します。東京の下町、台東区根岸というところの、西念寺の住職をしております。
 今日は、「童謡唱歌に学ぶ」というタイトルでお話させていただきますが、そういう専門家というわけではありません。十年ほど前でしたか、『浄土宗新聞』という新聞がありまして、そこで連載を頼まれました。要するに歌がちょっと好きなようだから、書いてみろってことです。
そのまとまったものが文庫本になっております。『唱歌のふるさと 童謡のくに』これはJP文庫と言って、浄土宗出版から出ました。それからだいぶ経って5年ぐらい前になるのかな、『童謡・唱歌がなくなる日』というタイトルで主婦の友新書、主婦の友社から本が出ました。内容は同じようなものです。もし興味のある方は、出版社に電話してみてください。
今日は、まず日本の小学校の唱歌と童謡というものがあるわけですが、この二つ出自が違うものなんですね。 
日本は明治維新が起きてものすごく急速にヨーロッパのまねをする。追いつけ追い越せというような中で、まず教育を整えなきゃいけないということがありました。それで全国に小学校を作る。それまでは寺子屋しかないわけです。
小学校作っても、先生もいなければ教科書もないというようなことが続くんです。しょうがないから、お寺で漢文なんか教えてる和尚さんがいたら連れてきてとりあえず漢文教えてやってくれとかっていうような。江戸時代に読み書きそろばんっていわれていたようなことが、案外明治ではできていなかったりした。それでもなんとか国語とか算数とか教える施設を作った。それが小学校なわけです。・・・・
(2016/4/28「いのちを見つめる集い」より)

〈講演内容の公開はここまでです。講演録『みちしるべ』は会員の皆様にお送りしています。〉

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