人に向き合うこと、世界に向き合うこと [247回 H28/3/24]
『人に向き合うこと、世界に向き合うこと』
講師:茂田 真澄 師
講師プロフィール:
認定NPO法人アーユス仏教国際協力ネットワーク理事長
浄土宗 勝楽寺住職

困難をかかえる人に寄り添うことは、慈悲の実践の基本です。ただし、全てのものは互いに関係しながら支え合っていると考える仏教においては、個人の困難に向き合うことは、地域の課題や世界の問題に対峙することにつながっていきます。お寺で個人だけでなく、地域や世界の問題に取り組んでいく方法があるとすれば、それはどのようなものでしょうか?
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<講演録>
こんな寒い中、わざわざお出かけいただきましてまことにありがとうございます。私はアーユス仏教国際協力ネットワークの理事長をしております。1979年〜80年あたりに青年僧の集いの中で、インドシナ難民の人たちと接することがあって、そこから現在につながっている、それが私の衆生救済の活動のスタートです。
衆生救済って仏教の人たちはよく言うんですけれど、じゃあ実際に人々のために何をするのかっていうことはずっと私の学生時代からの頭の片隅にありました。その中で実際には何もできない自分というのが若いときの実感だったんですね。自分ができること、まずはお坊さんとして街頭募金とか、そんなところからスタートしましたが、そこでは実際にカンボジアの人たちと出会うことはありません。その後、タイとカンボジアの国境にあります難民キャンプに伺う機会を得ました。そこで初めて難民という人達と会ったわけですね。5万人以上の人たちに難民キャンプで会って驚いたことと、政治的な問題も含めていろんなことがわかっていく中で、その人たちに自分が何もできないっていう実感をした。その中で何ができるかなっていったときに、難民キャンプに海外からきている人たちの活動をみて、私の中でこれだっていう、なにか大きなものをいただいて、そこから青年会の中で活動がスタートしました。・・・・
(2016/3/24「いのちを見つめる集い」より)

〈講演内容の公開はここまでです。講演録『みちしるべ』は会員の皆様にお送りしています。〉

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